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しろんのボヤキブログ

RPG制作と更新まとめブログになります。

赤い人 序章 村雨八一異界記録第三章

小説

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「お願いします・・・兄を探してください!」

 

事務所にやってきた、割と美人な今時のお姉さん。

今回の依頼人は女子大生のサオリさんだ。

 

挨拶もそこそこに、彼女は切迫した表情で言った。

 

彼女が言うには、数日前にお兄さんは仲間と共に心霊スポットに出かけて行方不明になってしまったらしい。

警察はただの家出と判断し、まともに取り合ってくれなかったため、

ウチに相談しにきたというわけだ。

 

「とりあえず詳しく話を聞かせてもらえますか?

 協力できるかどうかは話を聞かせてもらってから判断します」

 

「大丈夫大丈夫!サオリさん!俺達に任せてくれれば、きっと見つかりますから!」

 

またヒラバの安請け合いが始まったか・・・。

依頼人が女だと、すぐ調子に乗るクセはいい加減どうにかならないものか。

しかも相手が美人と来たら、ウザさ2割増しだ。

 

 

「ありがとうございます!」

 

サオリさんはお兄さんの話を始めた。

 

今から3日前・・・

兄のケンジさんは仲間3人と一緒に車で心霊スポットに向かったらしい。

その心霊スポットは、とある山奥にある廃墟らしく、

誰もが知るような心霊スポットではないそうだ。

 

現にネットで検索しても出てこないようなマイナーな心霊スポットのようだ。

 

そもそもが心霊スポットであるかどうかも怪しいが、

山奥の廃墟ということもあり、彼らは心霊スポットと思い込んでいたのかもしれない。

 

4人は夜中にその場所を訪れたらしく、山の中へ入り・・・

程なくして廃墟を見つけ、中を探索したらしい。

結局何事もなかったようで、そのまま4人は岐路につき、

仲間の一人の家で飲み明かしたそうだ。

 

つまり、この時点ではケンジさんは行方不明になっては、いない事になる。

しかし、酔いつぶれた友人らが眼を覚ますと、ケンジさんの姿はなかったらしい。

最初は先に帰ったくらいにしか思ってなかったようだ。

 

それから1日が経過し、仲間内のメールや電話に反応がない事に不安を覚えた仲間たちがサオリさんに相談。

 

仲間同様にサオリさんも心配になり、お兄さんが独り暮らしをしているアパートの部屋を訪れたが、兄の姿はなかったという。

 

一向に連絡がつかないことに不安になったサオリさんは警察に相談。

しかしまともに取り合ってもらえず、今に至るというわけだ。

 

「うーん・・・警察の言うとおり、ただの家出の線はないんですか?」

「それは無いと思います・・・少なくとも、

 兄が家出をする理由に心当たりはありません」

 

悲しげな表情で俯くサオリさん。

 

「サオリさんが今話してくれた内容というのは、

 ケンジさんの仲間から聞いたものなんですよね?」

 

「はい・・・」

 

本当に何もなかったのか・・・?

これは実際にその仲間たちに話を聞いた方がいいかもしれないな。

 

「サオリさん。ケンジさんのお仲間に直接話を聞きたいんですが、

 どなたかの連絡先を教えてもらえますか?」

 

まずは事実を確認してからだな・・・。

 

 

続く

 

■登場人物

ヤツヒト/村雨八一(ムラサメヤイチ)

村雨怪異調査事務所の代表の25歳。

ひょんな事から怪異に巻き込まれ、

しにかけてから怪異をかすかに感じれる体質になった。

 

とある事件をきっかけに、一部でその名を知られるようになり

フリーターから怪異専門の調査事務所を立ち上げた。

ビビり。

 

ヒラバ/平場悠一(ヒラバユウイチ)

村雨怪異調査事務所のメンバーの一人。

ヤツヒトの相棒で幼馴染の25歳。

オカルト大好きで、オカルト掲示板の住人。

ヤツヒトを何かと巻き込むトラブルメーカー。

 

ユウナ/本名不明

オカルト掲示板のオフ会で出会った女子高生。

霊感をもっているらしい・・・

調査事務所に入り浸る変な少女。